屋根の重ね葺き

既存が、コロニアル(スレート)屋根の上から、金属製屋根を重ね葺き。

先ずは、先端部の唐破風(からはふ)から。

なぜ、重ね葺き?

⇒ かつてのコロニアル屋根材には、年式にもよりますが、微妙ながらアスベスト(石綿)が入っています。

このように、固形化(固定化)されている状態なら、何ら問題はないのですが、解体時、そして特に処分時に、多額の廃棄処分代が掛かるためです。最終処分場で、埋め立てるしか、今の段階では手はずが無いためです。

ちなみに、このスレートは良く滑ります。安全帯をしていても、普通の安全靴で登ると、ズルズルと滑り落ちていきます。

一時期、職方さんから良く言われた、
『入り値が安いのは分かるけど、ナショナルのフルベスト20だけは、選定しないでくれ!』を思いまだしました。

表面に付着させている珪砂が、新品時でもボロボロと剥離するため、職方さんの仲間の多くが、この屋根材から滑落し、大怪我・時には亡くなられる事態が多かったと、よく聞かされていました。

今は、屋根材・外壁材・樋等は、クボタと松下電工が合併し、クボタ松下電工、そして、kmew(ケイミュー株式会社)として、屋根材に関しては一日の長のあるクボタ系になり、安心出来るようになりました。

屋根下地材で、雨仕舞上、非常に重要な材料、ルーフィング(田島ルーフィング製)を、水下から張り上げていきます。

寄棟部は、将来の安全(雨漏りしにくいように)を考えて、下り棟(くだりむね)部をルーフィングを跨がせるように。
さらに、重ね代部も多めに。

《この話のために、職方さんとかなり言い合いをしました。職方さんを大事と思う一方で、施工・安全面では、厳しく指導します》

結果、職方さんも納得してくれ、当社の仕事での標準仕様の一端ができました。

それにしても、横浜の中心部ランドマークタワー、みなとみらい地区、横浜駅西口と、よく見渡せる立地です。

保土ケ谷区は、元々旭区を1969年に分区するまで、横浜市中心部を東西に鎮座し、
さらに、旧保土ケ谷区地区は、昔も今も、横浜のみならず、日本におけるあらゆる意味での、最重要な交通の要衝であることは、間違いのない事実です。

そうした地元で、仕事をさせてもらっていることに、非常に感謝しております。