テラス屋根の補強作業

これまで、取りつけられていた(ツッカエされていた)方杖(ほうづえ)が、外れてしまい、アパートの住人の方々が心配されていらっしゃると。

既に外れていた法杖は、雨水を受けて、【ヌカクギ】状態に。

このような、雨掛かりの箇所、さらに、風・雪対策から検討した結果、パフォーマンス的にも優れ、強度の高い鉄骨をお薦めしました。

現場で、スケッチを描きながら、鉄骨屋さんと話し合い、採寸して、翌々日には取付け作業。(近隣挨拶も早急に済ませて)

前日午後には、塗装屋さんの元へ材料を運んで塗装作業。

この白い棒は、頑丈なL型アングル。

アルミでは出せない強度を、スチール(鉄)は、とても安い費用で実現してくれます。

後々のサビが気になるなら、ステンレスと、用途にあわせて、材料を選定してきます。

アルミ製ベランダ、アルミ製カーポート、アルミ製フェンスと、アルミ部材を使うのが当たり前になっていますが、鉄・ステンレス・木と、様々な使用条件により、選択肢はたくさんあります。

先ずは、このようにL型アングルをしっかりとめて、アルミの根太(垂木)に対して大引き(梁)としました。

これで、台風時の下から吹き上げる雨・風対策、降雪時の積載荷重の分散を。

ここのアパートの笠木は、今はなき建設会社様による施工ですが、肉厚なC型鋼を使ってくれていたので、一番力のかかる方杖下部は、溶接しました。(薄肉の鋼材では、溶接時に穴が開いてしまいます)

今主流のアルミ笠木では、別の手法を考えます。

何故か、アルミ製の垂木部に、このようにビスどめ。何度か不具合があったのでしょう。木製垂木で補強してありました。

L型アングルをとめた箇所の一部では、アルミ製垂木が、強風によると思われますが、ちぎれていました。
アルミニウム、軽量で扱いやすいですが、決して万能ではありません。

溶接した鉄部をサンダーで、削り落としてから、塗装屋さんに来てもらい、溶接部を中心にウレタン塗装処理(鉄にはウレタンが相性が良い)

住人の方々にご協力いただきながら、無事に一日で作業終了です。

これで、台風時、大雪時も、住人の方々も、オーナー様も安心ですね。