KYBお前もか、東洋ゴム、旭化成建材、姉歯氏に続き

日本の建設関連業界も、地に落ちたものです。
よく『日本人は勤勉で、礼儀正しく、教養があり・・・』と言われますが、人命にかかわるこういうNEWSを見ると、日本人社会の暗部を感じる。特に建設系。

10月18日付けの、日本経済新聞の記事。

KYB(カヤバ)といえば、元々建築系ではなく、自動車のショックアブソーバーの会社。
クルマのショクアブソーバー・バネと、よく自分で取り換えていたので分かりますが、所詮はショックアブソーバー。オイルが抜けるんです。
過激な走りをするから余計でしょうが、内部のシールゴムが絶えられずに傷んでくる。そして内部のオイル漏れ。GABを使っていたと思ったら、これもKYB製というオチ。
改造していない普通の自動車も、多くのシェアをKYBが占めていますが、10年も経過しないうちに、足回りがスカスカになる。これはゴムの劣化とオイルの破断によるもの。

だから、私が推奨してきた免振・制振システムは、良いものを探し続けた結果、一回の地震でへたれそうな金属を熱エネルギーに変換するものでは無く、ウーテック(WUTEC)というアルミの無垢材で力を逃がすタイプ。そして、KYBのようなオイルダンパー式は最初から疑っており、絶対に薦めたことはありません。
ある意味、間違っていなかった。データ改ざんしなければいけないような商品という時点で、結果が根拠。

免振ゴムの東洋ゴムも自動車関連メーカー。厳しいことを書くと、東洋ゴムのタイヤ自体が、実際のグリップ性能・運動性能が悪かった記憶しか無かったので、問題が起きた際も、【やっぱり】と、思ってしまった。あれだけの問題を起こしておいて、よく続いている。

また、杭問題の旭化成建材。これも問題外。今も問題の高層マンション、建て替え中ですよ。当時、本体の旭化成ホームズも工事が止まっていましたが、その後も、最低で坪80万円もする建物を購入する方々の気持ちが分からないというか、イメージ戦略って凄いなと思います。基礎が凄いと言われますが、その分建物が重くなる。つまり、それ自体で対地震に対しては不利。ましてや、その下部の杭が改ざんデータならば、何を信じるのか・・・。

そして、【姉歯事件】で有名な、構造計算の改ざん事件。
あれは、安い金額で彼を使っていたゼネコンも問題で、姉歯氏自身も本心は苦しんでいたでしょうが、あの責任は重たい。一生に一度購入できるかどうかのマンションの構造がNGなんですよ。

さらに、私も他の建築系の方々も、大きな影響を受けました。
あの事件で、建築士の試験がおかしなことになってしまった。
設計、工事をかじっていても、営業職の人間は、試験を受ける資格すら無くなってしまったという事実。
『馬鹿にするなよ!』私は営業職だったために、ちょうど二級建築士を取得してから、実務経験上、やっと一級建築士を受けられるタイミングで、あの事件で、受験出来なくなりました。
設計系・工事系の方々で、一級建築士をたくさん知っていますが、確かに知識はあれども、『使えないな・・・私よりも経験上の事が解っていないじゃん』という人間が多いことも知っています。

建設系は、ずっとこんなことだらけで、お客様は、もう信用してくれなくなりそうですね。
これらをまとめあげている国土交通省(旧建設省・旧運輸省)自体が、監督・監理・管理能力を疑われてしまうのでは。今は書きませんが他にもオカシなことが多すぎる。建設の私ですら、心配を隠せません。一方で、今後一級建築士が一気に定年を迎えるので、一級建築士が圧倒的に足りなくなるという隠れた事実も。国内以前に、海外へも、より出ていかれなくなりそうですね。建設業は。

こういうことが、起きるたびに思います。
地震大国日本では、もう高層系建物は止めた方が良いのではと。
かつての出雲大社が、日本一背の高い建物ですが、強い風により、何度も倒れて、今では平屋じゃないですか。そう、台風もあるんです。日本には。
そろそろ、高い建物の建築を見直す、良い時期だと考えます。
でも、のど元過ぎればで、日本人は今後も東京に背の高い建物を、建て続けていくんでしょうね。
その後に何かあっても、私は【やっぱり】と、このブログに書いているんでしょうね。