ユニットバス化と同時に、躯体直し

ソフトカラリ床を味わってしまうと、元の生活に戻れなくなるTOTOのユニットバス。

在来工法の浴室は、以前までは上質なマーブライトバス、清潔感のあるタイル仕上げで、下手なユニットバスよりも高級でしたが、ユニットバスは進化を続け、バリアフリー、清掃性に優れ、さらには断熱機能も充実して、さらには、温度差で起こるヒートショック(脳内出血・心筋梗塞・脳梗塞等)を引き起こす家の中での事故を低減する効果もあり、ユニットバスが、多く選ばれている理由があります。

壊し始めると、
『あ~、シロアリに・・・』
2階隅柱を支える重要な柱。

サッシ廻りだけでなく、タイルの目地から水が滲み込んでいき、常にシロアリが喜ぶ環境。(近頃は、撥水目地も売られていますが)

浴槽縁の柱も。

分厚いモルタルと、タイルで囲まれているので、よほどのクラックが無い限り、内部がこれほど食されているとは、お客様も信じられないようです。

土台も一部腐食していました。
これ位の量は、予め直す費用を入れ込んでおきます。(予期せぬ追加金額は、痛いですから)

地震時に危険と思われる住宅では、4本の柱中、3箇所、さらには土台も3方向腐って、構造体としての体をなしていないものもあります。危ないので、すぐに直し方を決定し、施工します。

シロアリの木材の食べ方は、ある意味芸術的です。
材木の繊維方向に、柔らかい部分から綺麗に食べていきます。筋だけ残して、なるべく見つからないように。

土台を直し、柱は、土台と梁を金物で緊結して補強します。消毒も忘れずに。

最近では、最低でも浴槽を保温してあるものが一般的です。お湯の冷め方がまるで違います。

我が家(建売り)のユニットバスは、見栄えは良いのですが、断熱機能が無いため、少し時間を置くと、すぐに冷え切ってしまいます。その分、沸かし直すので、ランニングコストが掛かります。

タイル製浴室に比べ、気密性が格段に上がるので、100Vのバス乾(換気乾燥暖房機)があれば、冬場でもヒヤッとせず、梅雨時の室内干しも問題ありません。
高額なガス式も。
1日2回、洗濯物を干される方は、200V製にしたいところ。乾く時間が早い。

窓サッシも交換すると、外壁との取り合い費が余計に掛かります。

内側にインプラス(内窓)を設ければ、より断熱効果も高まりますが、それは後でも施工できます。

タイル式浴室から、ユニットバスに変えた時点で十分に寒さが和らぎます。

ただし、RC造のマンションや団地(地方自治体の構造体は、下手なマンションより頑強で、分厚いスラブや分厚い壁で手抜きが少ないケースが多い)から、少し前の木造住宅に住み替えると、寒さに驚かれるかも知れません。
知らない間に、身体が慣れてしまいますが(身体的適応力が高まる)。