軒裏ベニヤ剥離直しと、

大屋根(2階屋根)の軒裏ベニヤのいたる所が剥離。

ベニヤ板が薄いうえに、湿気と雨漏りによるものと思われ、屋根自体の雨漏り直しと、軒裏直しへ。

野地板(屋根下地材)から、雨染みのあと。
さらには、軒裏ベニヤを支える垂木が、3尺(909㎜)ピッチで、間が空きすぎているため、ベニヤ板も垂れてしまった原因に。

両サイドに垂木受けかつ、新規軒裏をフィニッシュで止める箇所を増やす意味で、桟木を流し、

防火上有効なケイカル板(ケイ酸カルシウム板)張り。

状態の良い箇所は、重ね張り。
悪い箇所は、下地からやり直して、2重貼り。

破風板の繋ぎ部分も、材料自体の反り、経年劣化により、隙間が空き、雨水が侵入しやすい状態。

ケイカル板ジョイント部、フィニッシュ頭を、パテ処理。

このあと、破風板際、外壁際をシーリング処理して隙間を無くします。

(今後もたせる年数を話し合いの上、軒裏換気は付けない事に)

寸前に、屋根にルーフィング張り、軒先板金、安全唐草を先行して、雨水の大元要因を取り除きます。

屋根の防水紙、ルーフィング。
当然、水下から水上の順番に。
寄棟部も重ね代を設けて。

軒裏塗装、
樋も外して、金物の穴を埋めて、破風板塗装。

破風板ジョンと部も、パテ処理の上、塗装して隙間を無くして。

屋根材を、屋根の形状に合わせて、板金金切りばさみで器用に切りながら、

屋根面ごとに仕上げていき、

屋根が谷になる箇所も、板金加工していきながら、

既存の屋根なりに、ガルバリウム鋼板を横葺きし、棟板金も仕上げていきます。

棟板金を止める垂木も、木製・樹脂製と選べます。

また、2階の部屋は使用頻度が低いらしいので、断熱材入りのものを今回は採用していません。(重ね葺きなので、これまでよりは暑さに対応していますが)

寸法を割り出し、水糸を張り、適度な勾配を付けるように、横樋金物を取付けていき、

軒樋(横樋)を付けていきます。

上部から覗いた状態。

落とし(集水器)も付けて、

縦樋も取り付けて、

無事に完成。

水の流れる量が多く、脇からも雨漏りしやすい【谷】部分もご覧のように。
そして、大雨時に、雨水が樋を飛び越えてしまわないように、樋の取付け位置も重要です。

工事期間中に、雨が降りましたが、縁の下の力持ち役のルーフィングを張り終えているので、雨漏りしません。


ちなみに、施工したばかりの屋根材や、塗装後の屋根は、水のはじきが大きく、極めて初期段階では、雨水が樋を飛び越えるケースが多いです。時期に馴染んできて、飛び越えなくなります。

同様に、ベランダの防水工事あとは、水滴ができやすく、とても滑りやすいので、ご注意いただくようにお声掛けしています。