屋根、重ね葺き(重忠、すずり石水跡 近くで)

ルーフィング(防水紙)を先ずは、水下から張り上げていきます。
タジマのダスティーセルフ。
これは、当初はポストイットのように、剥がして調整し直すことができ、これ自体が風で飛ばないので、重ね張り時の施工性に優れた商品です。

下屋(1階屋根)も大屋根(2階屋根)同様に。

周囲に唐草(からくさ)、スターターを廻して、寄棟部は、斜めに板金ばさみでカットして、つかみを使いながら曲げ加工して立ち上がりを作りながら、ハゼを合わせながら、とめていきます。

雪止め金物を適宜ビス揉みしながら。

小さな出のある個所は、水がまわりにくいように下地板金を曲げ加工しながら取付け、ケラバ板金を絡ませていきます。

ルーフィング、スターター、下り棟の貫(ヌキ)の取り合い部。

面ごとに仕上げていき、ヌキとの取り合い部は、折り曲げた箇所をコーキングを使用しながら、水が入りにくいように。

この面は、もう少しで完成。

寄せ棟屋根は、板金端部の両サイドは斜めにカットして施工するため、処分する箇所が増え、施工も手間が掛かるため、
単純な 切り妻屋根に比べて、材料・手間費ともに上がります。
さらに、雨漏りの要因も増えることになります。一方、切り妻屋根は、ケラバ部(端部)の高さが大きくなりやすく、風当たりが強くなりがちです。また、都市近郊の土地では、新築設計時に、道路斜線・北側斜線をオーバーしやすいため、一部は切り妻、北側は寄棟という組合せ型が多いです。
さらに、切り妻屋根だと、小屋裏(天井高1.4m以下まで)の高さを確保しやすく、法律上可能な範囲で、小さな窓を付けることが可能になります。当然、換気もしやすい。
寄席か切り妻かは、あとは、お客様の好みです。

足場も、屋根工事・樋交換がメインの作業なので、それに合わせた歩み板の高さに、足場屋さんに依頼します。

足場屋さんと、よく話をしておかないと、職人さんから、【やりにくい】【昇り降りが大変】【仮置きする場所が無い】と、叱られます。

もう少しで、頂上部。

屋根材荷上げ機(ユニパ―・商品名)が、使えるスペースがあると、作業がはかどります。

周囲を少し歩いてみたら、
当社の看板、少ししか見えない(笑)。

【すずり石水跡】
【横浜市地域史跡 畠山重忠古戦場跡】
の標識があります。

【畠山重忠がここ鶴ヶ峰に陣をはった時、この水で墨をすったと伝えられる】と。

奥が行き止まりの道、右側にひっそりと。

残念ながら、本日現在、【水】は湧いていませんでした。
手前に、高低差のある間知石積み、RC擁壁があるので、その築造時点で、水みちは変わっているかと思いますが。