手間を惜しまない、屋根の塗装

当社の協力会社さんは、手間を惜しまない方がほとんどです。

屋根の塗替えですが、この職人さんも手間を惜しまない。

高圧洗浄で、汚れを落としているだけでなく、一緒に剥がれる既製品(新築当時)の塗膜まで、入念に。

これをしておかないと、シーラー(下地材)がよく乗らない。(くっつかない) あとで、取りきらなかった表面材のせいで、中塗り・上塗りの段階で、滑りやすくなり、作業性が悪いと。〈こうしたことを、問答しながら、その現場ごとに、最良の選択をしています〉

お隣まで、少々離れていますが、高圧洗浄時の汚れが、飛び散っていくので、この時だけ、ブルーシート(メッシュシートの上から)。

今後は、これを標準にしようかな。

屋根と、足場があるうちに、外壁の高圧洗浄を2日間にわたって行いましたが・・・

これ、スレート屋根の基材(オートクレーブされたセメント部)の状態に。

これが、後に両刃の剣で、労力を費やすことになりましたが。

遮熱型塗料専用のシーラーという下地材を塗りましたが、物凄い染み込み。

職人さんも納得行かず、さらにシーラー塗装。一層目と、二層目の色の差がその手間を物語っています。

しかも、長期天気予報がとことん外れて、雨が断続的に降り、そのたびに、乾くまで‟待て”。さらに強い雨で、折角塗ったシーラーが流れ出すことも。

予定の倍以上の量を使いました。(もう少し予測しておくべきでした)

待ちに待った晴天。これで、次の工程へ行かれる。

日本ペイントのサーモアイSi。2液型で、これを規定値で攪拌して使います。

これを、中塗り、上塗りと、塗っていきます。

下地材だけでも、綺麗な状態。

ニッペのサーモアイは、シーラーから専用塗材の指定があります。これ自体が、熱反射率が物凄く高い製品で、上塗りと合わせて、反射率が高まるように考えられています。

11月だというのに、眩しい。

『換気棟』の接続部のシールがかなり劣化していたので、シールの打ち替え。

鉄部が赤茶色なのは、錆止めを塗ったため。

金属製差し棟(一般的には棟板金)周辺から、丹念に中塗り。

小学生の頃に習った、絵の具の塗り方のように、まわりを縁取り。

そして、面ごとに、こんな感じに。

これまだ、中塗りの段階です。

このあとに上塗りをして塗膜を厚くして、塗りむらを無くしていきます。

『これで、終わってしまう業者さんも多いですよ』
「本当に?よく、そういう話は耳にしていたけど」
『だって、一般の方には、分からないじゃないですか』

一般のコロニアル屋根だと、見えがかりが、まっすぐな直線なため、雨漏りしないように、タスペーサーという樹脂で、屋根材を少し浮かせて、水はけを良くします。

ところが、このクボタでいうところのアーバニーのような高い製品は、タスペーサーを入れられない。縦筋が入っていて、水が切れやすい形状ながら、塗膜で、くっついてしまった箇所は、のちほど、切ることに。

手間が掛かりますが、惜しむと、あとでお客様を苦しめる可能性があるので、一緒に頑張りましょう。塗装屋さん!