ロフトがある家(アパート)ほど、屋根の塗装は高日射反射率塗料がお薦め

今年の夏も暑いですね。
地球温暖化に加えて、ヒートアイランド現象により、昼間時の気温が上がっていると同時に、夜間の気温が下がらない点も、さらなる温暖化へ向かっていると見聞きします。
コンクリートの建物、アスファルト舗装道路の増加が蓄熱を促し、緑、水辺の減少も、その一因らしい。良い策は無いものですかね。

外壁の塗装替えと同時に、コロニアル屋根の塗装も一緒に行うケースが多いですが、

暑さ対策の対処療法として、当社では【屋根用高日射反射率塗料】(一般的には遮熱塗料と呼ばれています)での塗装を、創業以来お薦めしてまいりました。

白く塗ってあるのが、一番大切なシーラー(屋根材によりプライマー)です。

次に、棟板金、ケラバ、雨押え、雪止め等の鉄部を塗っていきます。

軒先も塗り始めます。

仕様書では、上塗りは、2回塗りとなっています。(グレードにより異なります)
上塗り1回塗り後だと、本来の求めている色よりも、グリーン色交じりの色のため、2回塗りをしたかどうかの目安にもしています。

仕上り。

棟板金は、鉄製のため熱の影響を受けやすく、、昼間時に伸びる際に、棟板金を止めている釘が飛び出してしまいがち。(少し温度が下がっても、残念ながら釘は元の位置に戻ろうとしません)

よって、釘が飛び出しにくいように、釘頭に、変成シリコンコーキングを施工し、上塗りしています。

ロフト(小屋裏)が、容積率にカウントされないためには、天井高1.4m以下、なおかつ、小屋裏のある床面積の2分の1より小さく、ロフトの直下の天井高は、2.1m以上、さらには、ロフトを荷物置き場(収納)として使用することが前提となっており、ロフトへの固定階段を設置しても良いとする特定行政庁もありますが、基本的には梯子での将校となります。

都市部では、容積率の範囲内で、少しでも荷物置き場を確保したいがために、ロフトが活躍しますが、断面スケッチで分かるように、天井裏が小さくなりがちです。
そのため、天井裏の空間容積が物理的に小さくなったり、屋根なりに天井を張り上げる勾配天井となりやすいため、屋根からの熱を伝えやすくなります。
高性能な断熱材を入れますが、断熱材と天井裏という空気層との組み合わせには、叶いません。

そこで、屋根用高日射反射率塗料を屋根表面に塗ると、塗装メーカーのカタログ上でもある程度、屋根材の裏側が熱い外気を緩和してくれる実験結果を掲載しています。(遮熱性能)

カタログ通りのスペックは、自動車の公表燃費同様に、そのままの数値とはいかないでしょうが、実際にお客様に、その後の感覚を教えていただいたり、気温計で計測され、夏場の外気に対する天井裏、屋根階下の室温が下がっている旨を教えて下さる方もいます。
我が家も遮熱塗料を採用してから、新築時よりも2階の気温が少し緩和されているようです。

つまり、ロフト(小屋裏収納)が、ある住宅、アパートには、このような遮熱型塗料を使わない手は無いと考えます。
(塗料代は、高額なフッ素塗料等以外ならば、人件費に比較して大きなウェイトが低いです)

以前は、有名な塗材を使用していましたが、下塗り後の確認時に、指摘をすると、喰い付きが、少し弱いようで、探し求めた結果、水谷ペイントの快適サーモシリーズが、密着力がよく、
遮熱性能、その後の問題等も聞かず、続けて採用させていただいております。


屋根の塗料ひとつをとっても、コスパを考えながら提案していますが、外壁塗料、その他部位の塗料、塗り方、コーキングの打ち替え、種類、雨仕舞い、その他諸々と、提案・管理し甲斐があります。